自分を許せるようになれば他人に対しても寛容になれる

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「あらぁ、なんか変ねぇ」

先ほど届いた荷物を開けていた山下さんの奥さまがちょっと怒り気味に声を発します。

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「どうした? 何かおかしいのか?」

不機嫌そうな奥さまを察して山下さんが聞きます。

「ん~。 画像のイメージと実物が・・・」

「あー、よくあることだよ。色の濃い薄いなんてネットの画像だけでは判断しきれないって言うし」

「色とかじゃなくて、大きさが。 何だか小さすぎるって感じ。」

「そんなにちがうの?」

「画面の女優さんが持っているのはもうちょっと大きく感じたのよねぇ」

「そりゃ、女優のほうが顔も手も小さい・・・」

そこまで言いかけた山下さん。怒りの矛先が自分に向かう瞬間をはっきりと感じたのでした。

 

人は誰でも怒りや許せないといった感情を抱いてしまうものですが、なるべくなら心穏やかな毎日を送りたいものです。

カリカリしないでいるにはどうしたら良いのでしょう。

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 怒りはどのような心理状態なのかを知る


 

ひとは自分にとって何か不都合なことが発生すると怒りの感情が沸き上がります。そのことで一日中不快な思いをしたり、ひどい時には何年もそのことが忘れられず何かあるたびに思い出してはイライラする。

 

そして、そんな自分に対して

「なんて心が狭いのだろう」「もっと気持ちを大きく持てないものなのか」と落ち込んでしまうこともあります。

 

怒りや許せないといった感情には必ず原因があります。その心理的原因を無くさない限り、同じことを何度も繰り返すことになります。

 

 

誰もが聖人君子のように生きられるわけではありませんが、ある程度の年齢を重ねてきたら穏やかで平和に暮らせるほうが良いですし、優しく落ち着きのある人と思われたいというのも事実です。

 

まずは自分の怒りがどこからきているのかを見つめてみましょう。

 

「怒り」の心理的要因とは


 

人を上から見下して怒る

親や教師が「しつけ」と称して罵倒し続けると、その子が大人になると怒りを抑えきれなくなり、少しのことでも他人を許せなくなります。

自分を優位な立場に置き、相手に罪悪感を持たせて叱り続けるとそのような人間に育ってしまいます。

「何度言ったらわかるの!」「どうしてこんな簡単なことを!」

あなたが幼少の頃を思い出してみてください。

 

裏切られた気持ちが増幅した怒り

信頼している人がいる場合、信頼度が大きければ大きいほど裏切られた時のショックは計り知れないものになってしまいます。

そして、自分以外の他人は信用してはいけないと思うようになり、最悪の場合、すべてのひとは恨むべき許せない対象と考えてしまいます。

些細なことを許せない人は目の前の減少に怒りを感じているのではなく、過去の辛い経験が原因となっていることもあるのです。

 

子供の頃の愛情不足による怒り

人の失敗を見て自分にもその失敗が降りかかってくると、必要以上に失敗した人を非難する人がいます。それは不安や恐怖が支配してしまった状態です。

こどもの頃親にしてほしかったことが十分でなく、常にそのことに対して恨みを持ち、ひがみの感情に支配された状態から抜け出せないまま、大人になったことが原因のようです。

 

嫉妬の感情から怒りへ

自分よりも下だと思っていた人が評価されたり褒められるのをみて嫉妬の感情が沸き上がり、自分が評価されていないことに怒りを感じてしまう。

自分はこんなに頑張っているのに正当に評価されないのはおかしい。きっと何か裏があるはずだ。このような感情はほとんど逆恨みの状態です。

世の中すべてが平等であるはずはありません。過去に、別のことでその人が評価されていたこともあったはずです。

 

大切なものを傷つけられた怒り

大切にしまっておいたものを悪意によって傷つけられた。このような場合、誰もが怒りの感情で爆発してしまいそうになります。

また、普段はとても穏やかなひとでも親のことを馬鹿にされると怒りの感情があらわになり、別人のようになってしまう。

この感情を抑えきれず、いつまでも心に抱いてしまうと復讐心に変わり、人間関係を破壊しかねません。どこかで折り合いをつけることも必要なことです。

 

常に自分を許せない

自分のことが嫌いで嫌いで仕方のないひとがいます。自分の容姿が嫌い。自分の話し方が嫌い。自分のセンスが嫌い。自分の考え方が嫌い。

周りから「そんなことはない」などと慰められる自分が嫌い。

自分で自分が嫌いなことを許せない。自分を許せない自分が他人など到底許すことなどできない。

 

 

怒りや許せないといった感情はこれ以外の心理的要因からも発生します。

しかし、わたしたちは常に許されて生きているということをご存知でしょうか。

 

神や仏が許しているというのではありません。わたしたちは毎日自分で自分を許しているのです。

命はあなたの失敗をいつでもリカバリーしてくれる


 

あなたがお料理をしているとします。包丁を使っているときに他のことに気を取られ、誤って指を切ってしまいます。

 

思わず「痛い!」と言って薬箱のある場所へ走ります。

 

この時、痛みを感じなければそのまま包丁を握っているでしょうし、もっと深く切り込み指そのものを切断しているかもしれません。

 

でも、私たちの体はそうならないために痛覚で知らせ、適切な行動をとらせます。そして傷口から侵入してくる細菌に対し白血球が働きます。傷ついた血管は血小板が働いて塞いでくれます。不安になった気持ちを抑えるためにドーパミンという物質を出して心を落ち着かせてくれます。

 

あなたのちょっとした不注意に対し、あなたの体は全力であなたを守ろうとします。あなたが何度同じ失敗を繰り返そうとも同じようにあなたを守ってくれます。

 

どんなに優しい親や先生でも同じ過ちを5回も繰り返せば、たちまち顔色が変わるか見放されてしまうかもしれません。

 

 

あなたの命はあなたに何があっても生かそうとします。あなたがどんなに失敗を繰り返してもあなたを許します。

あなたはいつだってあなたを許し続けています。あなたはみじめな存在でも価値のない存在でもありません。

 

あなたの命はあなたを高く評価していますし、あなたが価値ある存在であることを知っています。

 

これはあなたの他の人にも同じことが言えます。隣の人の命も隣の人を許し、認めています。

自分に寛容になれたら、他人にも寛容の目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

おわりに


 

「と、ところで 何を買ったの?」

奥さまの気を逸らそうと山下さんが奥さまに問いかけます。

「化粧品だけど、買ったわけじゃないわよ。試供品。お試しセットを送ってもらったの」

「は? タダでもらった物なの? それじゃぁケチ付けたらいけないだろ」

「そんなことないわよイメージが良かったら継続購入することもあるんだから」

「そんなもんかねぇ・・・」

あきれて言う山下さんの言葉を遮るように奥さまが続けます。

「ところで、女優の顔と手が小さいってどういう意味よ」

 

奥さま、怒りはどこかで折り合いをつけるのが肝心なんですよ。

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