「趣味が見つからない」あなたもそうですか?

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平日の午後9時。山下さんご夫婦はジャスミンティを飲みながらゆったりとした時間を過ごしています。

 

山下さんが読み終えた雑誌をテーブルの上に置き、何気なくテレビの電源を入れた瞬間。奥さまが素っ頓狂な声を出しました。

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「あれぇ、この人 屋敷さん」

 

その声につられて山下さんも画面を確認します。

「あ、確かに。 え、屋敷さん。 陶芸家って紹介されてる・・・」

「7,8年前だったかしら 東京の会社に引き抜かれたのよね。」

「そうそう、それなのにその会社が大きな不祥事で大変なことになっちゃって。」

 

二人ともあれこれ屋敷さんの話をしながらテレビの画面に釘付けです。

「あら、趣味で陶芸やっていたんだ。 えー、それを生業にしちゃったの?」

「すごいな・・・。腕も良いのだろうけど、勇気あるなぁ」

感心しきりの山下さん。その姿を見ながら奥さまがぽつり。

「あの方、超エリートだったし。 神様はいくつも才能を与えていたのねぇ・・・」

 

この言葉に山下さんがどう反応したのかは知りませんが、誰でも趣味を持つことは良いことだと言われています。

特に中高年世代にとって趣味があるのとないのでは健康にも影響を与えてくるようです。

 

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趣味って何だろう?そう考えたことありますか


 

多くの場面で「趣味は何ですか」と聞かれることがあります。直接問われなくても例えば履歴書に書いた経験はないでしょうか。

 

スポーツや読書、音楽や旅行など趣味と言えるものは多岐にわたっています。ところが、「これは趣味と言えるのだろうか」とか「他人に言うのは恥ずかしい」といった理由で無難なものをとりあえず答える人もいます。

 

では、趣味に定義というものはあるのでしょうか。

第一に趣味にいそしむ人はその行為を無条件で楽しんでいます。趣味に没頭している間は日常のしがらみや不快に感じていることなどは忘れられますし、むしろ何も考えていないことのほうが多いのかもしれません。

 

中には趣味を突き詰めていく人もいます。例えば蕎麦打ちを趣味で始めた人がやがて店を持つまでになり、地域の繁盛店にまでなった。そんな話を聞くことがあります。

 

このような人は仕事も趣味も境がなく、苦労さえも楽しみの一つとして捉えています。

 

一般的に趣味とは仕事や職業とは異なり、個人が楽しみで行うもの。などと言われていますが、「わたしは仕事が趣味です」このような人がいても何ら不思議ではありません。たとえ対価が支払われなくても仕事をしたくて仕方がない。もし、そう答えることができればそれはもう、立派な趣味として確立しています。

 

まあ、そこまで極端な人はめったにいないとは思いますが。趣味を突き詰めたいと思う人がいる一方で大勢で趣味を分かち合うことに喜びを見出す人もいます。

 

スポーツなど団体で行う趣味は日常の人間関係から離れ、多様な人間関係を通して多くの刺激を受けることができます。

 

個人で楽しむのも集団で楽しむのも人それぞれです。いずれにしても趣味を楽しんでいる間は生きがいや充実感があって、「自分が心地よい」時間を過ごしているときではないでしょうか。

 

特技や暇つぶしは趣味ではないの?


 

趣味を見つけられないという人が「私には何の取柄もないので趣味を探すことができない」などということがあります。

趣味とは上手い下手に関係なくその人自身が楽しむことができるかどうかなのです。

勿論、得意なことを趣味として行う場合もありますし、楽しむことで技術が身に付き自分の特技になる場合もあります。

 

趣味はどんなに下手でも、知識が浅くても関係がなく、とにかくその行為が好きであるということが重要です。それは義務などのやらなければいけないことではなくて、自らが率先してやるものです。

そうしているうちに少しずつうまくなり、それを喜びとして感じることができるものです。

 

特技は始めから他のだれかと比較して秀でているものです。したがって仕事として身に着けた技術も特技になりますので、それがそのまま趣味にならないことの方が多いと言えます。

 

では、趣味と暇つぶしとは何が違うのでしょうか。

趣味はそれを行う時間を作って楽しむもので、空いた時間を埋めるために行うものではありません。

例えば本を読むにしても、暇つぶしの場合は次に行う事の方に重きが置かれているため、時間が経てばそちらを優先します。

 

趣味の時間として本を読む場合、本の内容や実際に読む時間を有意義にするための工夫がなされます。

好きな飲み物や音楽、場所を選ぶなどがそれです。

 

趣味は自ら楽しむ時間を作り出して行うものであって、時間があるから楽しむものではないということです。

 

無趣味なひとは思い当たりませんか


 

人生を有意義なものとするために趣味を楽しむことはとても大切なことです。これは誰もが納得することでしょう。しかし、様々な理由から自分にはこれといった趣味がない。という人がいるのも事実です。

 

趣味を持てないという人にはどのような特徴があるのでしょうか。

 

物事を考えすぎてしまう

「石橋を叩いて渡る」これは慎重すぎる人のことの例えですが、趣味がないという人の多くが趣味を始める前にあれこれと考えすぎてしまうようです。

 

いざ何かに興味が湧いたとしても、道具のことや服装のこと、費用のことや人間関係など始める前にできない理由を考えてしまうのです。

 

また、形から入る人も長続きしないようです。一から十まで揃えないと不安になるようで、結局は使いこなす前に放り投げてしまったり。

 

趣味は自分が楽しいと思えばよいので、人の目を気にする必要はありませんし、他人からすればあなたの趣味にそれほど関心などないのですから。

 

新しいことに抵抗がある

何かにチャレンジするというのは自分の世界観を変えてくれますし、新しい自分を発見することにもなります。少しの緊張感とそれを上回る期待感でどこかワクワクとした気持ちになります。

 

ところがそれとは反対の意識を持つ人もいて、慎重な人や完璧主義の人に多いようです。

 

「上手くできなかったらどうしよう」とか「失敗した姿を見られたくない」など上手くいかないことばかり考えてしまいます。

 

仮に上手くいかなかったり楽しくないと感じたのならやめてしまえば済む話なのですが、プライドがそれを許さず、せっかくの趣味が苦痛になってしまいます。

 

退職後の男性が趣味を見つけられない理由の多くが「新しさへの抵抗感」なのです。

 

人の言うことをよく聞く

自分の考えよりも人の意見を尊重する。一見良い人のようですが、趣味を始める時も他人の意見に流され、なかなか長続きがしません。

 

慎重な人とも共通しますが、あれこれ聞いているうちに「自分にはできそうにもない」と考えて二の足を踏んでしまいます。

特に難易度が高い趣味の場合、経験者はその大変さをことさら大きく伝えたがります。その壁を乗り越えた先に大きな喜びがあると言いたいのでしょうが、それを聞かされた人は「やっぱり無理かも」となってしまうのです。

 

先に経験している人は良かれと思ってあれこれアドバイスをしてくれますが、ほとんどの場合、その人にとっての成功例であって、聞いた人にとって本当に有益なものなのかはわかりません。

 

人の意見はあくまでも参考として捉えることが大切です。

 

そもそも物事への関心が薄い

何を見ても聞いても感動することがない。生活に追われていて趣味など考えられない。趣味はお金に余裕のある人がするもの。このように考えている人は趣味そのものに関心を抱きにくくなります。

 

もともと趣味というものはそれをすることに没頭できれば何をしても良いのですが、何か特別なことだと思い込んでしまっているのです。

 

また、家族やパートナーが趣味を許してくれないということも原因の一つにあげられます。

家族もまた「趣味は贅沢なもの」と考えていると、本人はやりたいと思うことを躊躇してしまいます。

 

趣味を楽しむためには心に余裕が必要です。まずは生活を改善し、家族やパートナーにも余裕を感じてもらうことも必要なことのようです。

 

 

如何でしょうか、趣味を見つけられないという人は前提として構えすぎてはいないでしょうか。

 

趣味も好みも千差万別


 

趣味は自分自身の好奇心から興味を抱き、それをすることで楽しいと感じることに意義があります。

したがって、誰かに強制されたり義務のような状態ですることは趣味にはならないと言えます。

 

例えば親しい仲間で楽しむゴルフと会社の得意先とゴルフをすることを想像していただければそのことがわかると思います。

 

 

この趣味にならない趣味の強要は高齢者施設などに見られます。

 

趣味を持つことは良いことだ。趣味があることで認知機能の衰えを防ぐ。このような考え方が間違いとは言いませんが、趣味は自発的であることが前提です。学校の授業のように皆で一つのことをするのは義務と同じようになってしまいます。

 

そして、その行為に対して拒否することがはばかられるというのも問題です。せっかく皆が楽しくやっているのに一人で輪を乱す。そう言われることが怖くて断ることができないのです。

 

 

絵を描きたい人は絵を描く、音楽を聴きたい人は音楽をというような自由な選択があってはじめて楽しみが生じるのです。

また、「高齢者らしい趣味」という概念も迷惑な話です。嗜好というのはそれまで育ってきた環境によって大きく違ってきます。これからはヒップホップを聞くのが趣味だという高齢者が多くなるかもしれません。

 

趣味を持つための思考


 

これから趣味を見つけたいという方は次のような考え方をすると良いかもしれません。

 

時間は自分で作ることができる

趣味がないというよりも忙しくて趣味に充てる時間がない。そういう人もいるかもしれません。

 

しかし、趣味を楽しむ人はそれが自分にとって有意義であることがわかっていますので、いろいろとやりくりして時間を作っています。

 

釣りが趣味の場合、楽しむためには1日以上を必要とします。では、日常忙しく働いている人が釣りをしないかというとそんなことはありませんよね。

むしろ前日夜遅くまで働いていても釣りに行くとなれば朝早くから意気揚々と出かけていきます。

 

時間がない。ではなく、時間は自分で作るもの。なのですね。

 

実用的なことばかりが有意義なことではない

趣味に時間を費やすのならスキルアップのための勉強をした方が良い。そう考える人もいるでしょう。

では、スキルアップした後はどうするのでしょうか。さらに上を目指すと答えるのでしょうか。

 

生活をするうえで実用性というのは確かに大切なことです。しかし、趣味を楽しむというのは人間だけに与えられた「特典」です。生きがいを見つけて心を豊かにすることは人間にしかできないことです。

 

実用だけを追い求めストレスに悩まされるより、趣味を持つことで心を開放してストレス解消に努めた方が健康的ではないでしょうか。

 

共有することで楽しさが倍増する

趣味を持ってはいるけれどその時間を誰かに邪魔をされたくない。こういう人は趣味仲間など必要ないと思っています。

 

プライベートを重視するのは良いのですが自分の世界だけに留まっていても楽しみ自体が広がることはりないのではないでしょうか。

 

誰かと情報交換をすることでやり方の幅も広がりますし、教えられたり教えたりすることでコミュニケーション力も高まります。

人間が生きていくうえで社会性というのはとても大切なことです。趣味を持つことが良いといわれるのはこの社会性を磨くことができるからなのです。

 

独自の世界観を持つことも悪いことではありませんが、趣味をより楽しみたいのであれば共有する喜びにも目を向けてください。

 

 

趣味を見つける方法とは


 

実際にどうすれば趣味を見つけることができるのでしょうか。

 

まずはあまり深く考えないでとりあえず動いてみることが大切です。○○教室などというものがあればそれを利用してみるのも一つの手です。

地域の公民館といった施設には数多くの教室が意外なほど安価で紹介されています。

 

書道や生け花、料理といったオーソドックスなものから英会話やプログラミングなどこれまで趣味として扱われてこなかった分野もあります。

 

お試し期間を設けているものもありますので、気軽に様々なものを経験できます。

 

趣味を見つけるというとどうしても構えてしまう人もいますが、いっそのこと小さい頃何が好きだった何かを思い出し、それをやってみるというのも面白いかもしれません。

 

「そういえばノートの端によくいたずら書きをしていたな」などの記憶はないでしょうか。あるいは「毎日のように虫採りに夢中になっていた」という人もいるでしょう。それらの言葉を検索ワードにかけてみると多くのヒントが提示されます。

 

こどもの時の記憶も蘇り以前よりもはまってしまうかもしれません。

 

 

反対にこれまで経験したことの無い事柄に目を向けるという手もあります。若いころにあきらめていたことや家庭や仕事上の都合で出来なかったことはないですか。

 

その中で「今ならできる」というものを探し出し、チャレンジしてみるのです。あまり効果が無くてもチャレンジしたという事実は大きな自信につながります。

 

 

それでも趣味を見つけられないのなら日常の中で行っていることを趣味の域にまでもっていくというのはどうでしょうか。

 

料理をするにしてもいつも同じことを繰り返すのではなく、麻婆豆腐に限っては徹底的にこだわってみるとか、調味料をあれこれ取り揃えてみるなどちょっとした工夫が楽しみとなり、立派な趣味として確立します。

 

料理だけでなくお掃除やお洗濯、入浴でさえこだわりを持てば趣味になりえるかもしれません。

 

 

とにかく気軽に始め、合わないと感じたら気軽にやめる。らく~な気持ちが趣味を見つける秘訣なのです。

 

 

わたしですか?山菜求めて野山を駆け、市場へ行っては旬の魚の買い出し。調理の合間に公募に集中。

え?もちろん 全部趣味ですよ (笑)

 

人は失敗などしない成功か大成功の2つだけ


 

さて、始めた趣味がどうもしっくりこない。なんだか楽しくないな。そんなことも当然あります。

 

そのような時、決して始めた趣味が失敗だったなどと考えないでください。

 

あなたが何かを始めたとします。それは昨日のあなたよりも確実に成長をもたらしています。ピアノを始めたとしたなら昨日まで知らなかった鍵盤の知識を得ているかもしれませんし、教室に通い始めたのならピアノの知識を得られなくても、ピアノ教室の雰囲気を感じ取れているはずです。

 

例え一日で放り投げたとしてもそれ以前のあなたと比べれば成功と言えるのです。たまたま同じ日に始めた誰かと比べる必要は全くありません。

 

趣味はあくまでも自分の楽しみのために行うものですから他人と比べること自体意味がないのです。

 

人には成功と大成功しかありません。趣味を持てずに悩むあなたもちょっとだけ成功を目指してみてはいかがでしょうか。

 

おわりに


 

「やっぱり趣味って大事よね  ねえ、何か趣味持っていた?」

奥さまが山下さんに聞きます。

「趣味? そりゃ俺にだってあるよ」

山下さんは得意げな顔で答えます。

「へー。聞いたこと無いけど 何?」

「こうやって二人で話をしていること」

「なに それぇ?」

 

「だって自分が楽しいと思えれば趣味なんだろ」

 

「ば、ばかみたい」

少しだけ奥さまの顔が赤くなった夜でした。

 

 

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