ドライシンドロームは中医学的捉え方で解決させる

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「わー、何だこれ! こんなにすごいのか!」

夕食を作っていた山下さん。ミニトマトをつまみ食いして思わず声が出てしまいました。

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「でしょ? すごいのよ」

「田代さんこんなにすごいもの作っていたんだ」

山下さんが手にしているミニトマトはご近所で家庭菜園をやっている田代さんかの頂き物です。

「なんでこんなに甘いんだ? フルーツトマトを超えてるよ」

不思議な顔をした山下さんに奥さまが近寄って言います。

「ふふん トマトはねぇ いじめてあげるほど甘くなるのよ 水をあげないことが秘訣なの」

「へー。 ってどうゆうこと?」

「植物は乾燥していることに気が付くと、葉や茎の成長を止めるの その代わり実の方は自分を守るために糖度がどんどん増えてく。それで甘くなるってわけ」

「なるほど やけに詳しいじゃないか」

「なーんてね 田代さんの受け売り」

「なんだ ・・ じゃ、人間も少しくらい乾燥を与えたほうがあまーくなるのかなぁ」

そう言って山下さんが奥さまの顔を覗き込みます

「ちょっと 何言いたいのよ もう! 人間と植物はち・が・い・ま・す! それよりいつになったら食べられるの お腹の方が乾燥しちゃうわよ」

トマト1つで会話が弾む?山下さん夫婦ですが、奥さまが言うように人間の乾燥は深刻な場合もあるそうですよ。

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様々な乾燥の悩み


 

パソコンやスマートフォンを長時間使用していると起こるドライアイ。季節の変わり目に起こるドライスキンやかゆみ。口呼吸などが原因とされるドライマウス。

こうした身体の乾燥は「ドライシンドローム」などと呼ばれています。ドラッグストアへ行けば肌トラブルに関する治療薬やスキンケアに関する商品が広いスペースに陳列されているのを目にしますが、それだけ多くの方が身体の乾燥に悩まされている証拠なのでしょう。

一口に乾燥と言ってもその部位によってさまざまな症状があります。どのようなものなのか、改めて整理してみましょう。

口の周辺に起こるドライマウス

・常に口が乾いていて水分を補給しても乾燥状態が改善されない

・舌に潤い感が無く、ひりひりとした痛みを感じる

・歯磨きをしてもすぐに口の中にねばねばを感じる

・口臭がきつい

・味覚が鈍感になり味そのものが感じられなくなる

・食事をうまく呑み込めない

・風邪でもないのに喉がイガイガする

このような症状を総称してドライマウスと呼びます。ドライマウスは口が乾燥するだけでなく、乾いた状態が続くと口中の細菌を攻撃する唾液の分泌が弱まり、その結果虫歯になりやすくなります。

また、口角の炎症や喉の乾燥により風邪もひきやすくなってしまいます。そのほか足腰のだるさや肌の乾燥につながることもあるようです。

ドライマウスは胃粘膜が十分に潤っていないことによる症状とも言われています。

目の疲れやかゆみを引き起こすドライアイ

・目の渇きを感じて目を開けていられない

・目が疲れる

・目の中がごろごろしている

・目が充血している

・目がかゆい

ドライアイの症状は涙が出にくいことによって起こるといわれています。パソコンなど瞬きの回数が減って1点を見つめる作業が続くとドライアイになりやすいといわれています。

眼球は涙が覆うことでほこりやチリなどから守られています。目が痒いからといって涙が少ない状態で目を掻いてしまうことは大変危険なことです。

空気の乾燥やコンタクトなどがドライアイの原因とされますが、ストレスによって起こる症状でもあるようです。

お肌の悩みトップランキングのドライスキン

・肌がかさつく

・肌がかゆい

・肌荒れが目立つ

お肌の乾燥と聞くと何となく女性の悩みというような気もしますが、ある調査で肌の悩みについて聞いたところ男性の9割以上が「乾燥」をあげていたそうです。

肌の乾燥は紫外線や空気の乾燥といった環境によるもののほかに生活習慣や体調、遺伝などがその要因とされます。

乾燥した肌はくすみやしわの原因になり、年齢上に老けて見え「見た目年齢」を左右してしまいます。

人に相談するのが難しい膣の渇き

・膣周辺にひりひり感がある

・性交時に痛みを感じる

・排泄時に痛みを感じる

顔や腕の乾燥などは多くの方が悩みを抱えていてその分対処方法についても情報交換がしやすいものです。

しかし、デリケートな部位の症状を人に相談することはなかなかできるものではありません。

膣は本来弱酸性の粘膜によって細菌から守られていますが、加齢によって「エストロゲン」の分泌が減少すると傷つきやすく細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

その結果、臭いがきつくなる、織物が増えるといった症状が現れてきます。

パートナーの要求に応えたいのに性行為がつらい。こう悩む女性も数多くいるようです。症状が悪化する前に早めに婦人科を受診するのが良いでしょう。

乾燥する身体に潤いを取り戻すためには


 

乾燥などのトラブルには強い洗剤や石鹸の使用をやめたり、肌に優しいボディソープや保湿クリームなどでケアするのが一般的な方法です。

しかし、一時的に症状が改善しても肌のトラブルは繰り返し起こります。潤いを補うだけでなく、身体そのものの湿潤機能を改善する必要があります。

「乾燥するのなら水をたくさん飲めばよい」悩みを抱えていない人は単純にこんなことを言ったりします。勿論水を飲んで肌の乾燥が改善することはありません。

人の体の湿潤状態を保つためには「肺・脾・腎」が十分に働く必要があります。

現代医学では悪い箇所に焦点を当てて治療を施していきますが、中医学では人の症状に対してあらゆる関係性を探り治療を施していきます。

そのような見方は肌の乾燥にも当てはめることができます。

肺の働きと肌乾燥との関係

当たり前のことですが私たちは長く呼吸を止めたままではいられません。空気を吸ってそこから酸素を取り出し不要な二酸化炭素を出すことで生命を維持しています。

では、酸素は何のために必要なのでしょうか。

モノが燃焼することを「酸化する」といいます。酸素は私たちが取り入れた食物を熱エネルギーに変えるのに使われています。

酸素を十分に取り入れることで代謝が促され、熱が生まれ発汗しやすくなり、正常な湿潤状態を保ちます。

ところが、呼吸が浅くなると汗をかきにくくなってしまい、肌は環境の変化に対応しきれずに乾燥状態に陥ってしまうのです。

胃と協力する脾の働き

食物の消化吸収というと胃の働きを想像する場合が多いのですが、脾臓も胃と協力して消化吸収と水分代謝の働きをします。

特に食物の栄養を身体の隅々まで運ぶはたらきがあり、脾臓が弱ってしまうと健康を保つことができなくなります。

この器官は冷えや湿気に弱いことで知られ、夏の湿気が多い時期に食欲がなくなるのは脾の水分代謝機能が衰えるためです。

また、夏は冷たいものを飲む機会が多くなり、これも働きを弱める原因です。

「医食同元の中国では夏でも冷たいものを口にしない」とはこうした考えが基にあったのですね。

泌尿器と深くつながっている腎

腎は排泄などによる水分コントロールを行っています。腎機能の弱まりは即、水分の滞りとなり、むくみにもつながります。

そのほか、下半身の冷え、重だるさ、関節痛、神経痛、アレルギー症状の悪化などが現れる場合もあります。

このように乾燥と内臓には密接な関係があり、表面だけのケアでは根本的な解決に至らないこともあるようです。

スキンケアとともに生活習慣の見直しを


 

ご存知のように睡眠不足は肌トラブルの元です。「ドライシンドロームの改善」は規則正しい生活習慣を取り戻すことでもあります。

1日3食をバランスよく摂取することも大切です。

発汗を促すためには温熱性のある食物が効果的です。<しょうが、ネギ、にんにく、ニラ、大葉、山椒>は発汗効果を高めるのに最適です。

脾、胃の働きに効果的なのが<ハト麦、小豆、そら豆、山芋、インゲン、アジやサバなどの青魚>です。これらは利尿作用にも効果を発揮しますので体のむくみ解消も期待できます。

ドライアイにはアントシアニンを含むブルーベリーなどが有名ですが、ビタミンAもまた効果的で、レバーやウナギには豊富に含まれています。

汗をかくという意味では適度な運動も必要です。体を温めるためにはある程度の筋力が必要です。男性に比べ筋肉量の少ない女性に冷え性が多いのはそのためで、運動することで寝つきも良くなり、肌の健康も保つことができます。

また、注意しなければならないのが糖分の摂りすぎです。糖分はタンパク質と結びつきそこから肌の糖化につながっていきます。

糖化が進むと肌の細胞やコラーゲンは茶色くなり硬化が始まります。年齢を重ねていくと皮膚の色がくすんだり茶色く見えるのはこのためなのです。

「糖質制限ダイエットで肌のトラブルも解消した」などという話を聞きますが、仕組みはそういう事なのだと考えられます。

「お風呂上りに保湿成分で潤いを」このコマーシャルは間違いではありませんが、これだけで良い。というわけではないのですね。

おわりに


 

「さ、できた できた 早く食べよう」

調理を終えた山下さんが奥さまを呼びます。

「じゃ、田代さんにもらったトマトからいただきまーす」

「サラダだけじゃないよ これは鶏肉とチーズを合わせてオーブンで焼いたんだ」

「あー、おいしい。田代さんのおかげね」

「スープにも使ってみたんだ」

「さすが田代さん 家庭農園ってレベルじゃないわ」

せっかく腕を振るった山下さん。あまり面白くありません。

「田代さんもすごいだろうけど 料理したのはこっちだよ」

口を尖らす山下さんに向かって奥様が答えます。

「あら、妬いてるの?嫉妬心って夫婦にとっての潤滑油ですってよ これも乾燥対策のひとつね」

今回も言いくるめられる山下さんです。

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