健康は栄養剤でなく水が握っている

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休日のお昼近く。山下さんの奥さまがようやく寝室から出てきました。

「あー頭痛い・・」

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リビングのソファに腰を下ろすなりそのまま体を横たえてしまいます。

雑誌を読んでいた山下さんはその姿を見て、この時とばかりにからかい始めます。

「完全に二日酔いだな 自業自得 因果応報 身から出た錆 自分で蒔いた種」

「うるさいわね 国語の教科書みたいなこと言ってないで冷たい水でも持ってきてよ」

頭を押さえている奥さま、少々苛つきながら言います。

山下さんはその声を聴きながらグラスに氷を入れ、ウォータサーバーの水を注ぎ入れます。

「目の前に置いてある薬も一緒に飲みなよ」

そう言ってグラスの水を手渡します。

「え、あぁ 用意してくれたの・・ ありがと」

何ともばつが悪そうな奥さま。そしてお決まりのセリフを吐きます。

「もう、暫くお酒はやめとくわ」

雑誌の続きに目を落としながら山下さんが答えます。

「前回の暫くからまだ2週間しか経ってないよぉ~」

 

山下さんの奥さまでなくとも、二日酔いの経験がある方ならこの時ばかりは水の有難みを感じるのではないでしょうか。

しかし、私たちの体はいつでも水を必要としていますし、健康の維持には欠かせないもの。体の水の関係はとても奥深いようですよ。

 

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生命を維持するために必要な水


 

ご存知の通り、私たちの体の大半は水分でできています。一般に子供では70%、成人では60%、高齢者で50%と言われています。これは脂肪量の変化がそのまま水分量の違いとなるわけで、男性よりも脂肪の多い女性は水分の量も多いといわれています。

しかし、この水分は体の中で作られるわけではないので、毎日必要な量を摂取する必要があります。一日に必要な水分は成人で2000mlと言われています。

勿論水だけでこの量を補えというわけではなく、食物の中にも水分は豊富に含まれていますので、それらを含めての総量ということになります。意識して水やお茶を飲むのなら小さなペットボトル3本程度を目安にするとよいでしょう。

 

では、なぜ私たちの体は水分を必要とするのでしょうか。のどが渇くから?火照った体を冷やすため?それらは水分を補給しなさいという体からのサインです。

体全体を巡る血液は長い間水分を摂らないでいるといわゆるドロドロの状態になるといわれています。これが血管の詰まりを引き起こし、最悪の場合命にかかわることになります。

 

○○を食べると血液がサラサラに・・。健康をテーマにした番組では特定の食材に光を当てたりしますが、一番簡単な方法は毎日適切な水分を摂ることです。体に水分が入ることによって血液ばかりでなく細胞も活性化し、肌に潤いを与えます。

 

そもそも生命は海から生まれたといわれています。命は常に水なしではいられないのです。

 

必要な水が毒になることも


 

生命を維持するために欠かせない水分ですが、だからと言って必要以上に取ればよいというものではありません。水分過多になるとかえって体に悪影響を与えてしまいます。

 

「水毒」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。水分を多く摂取し続けていると体内から排泄する機能が衰え、体が冷えてきますので、体内循環がうまく行えないようになります。

 

顔や手、下半身などのからだのむくみ

夕方になると履いていた靴が小さく感じる。こんな経験をお持ちの方は水分過多を疑ったほうが良いかもしれません。また、朝起きると決まって顔がむくんでいたり、瞼が腫れぼったいというのも体内に水分が溜まっていることから起きる症状と言われています。

就寝前に水を飲みすぎたり、昼間にカフェインを多く摂取した場合にもこのような症状が出ることもありますが、日常的に体がむくむようでしたら「慢性的な水毒」を疑ってもよいかもしれません。

 

おなかの中で水の音がする

仰向けに寝ておへそから下腹部を軽く叩いてみます。ポチャポチャと水が溜まっているような音がしたら体内に水分が溜まっている証拠です。

もっとも、食後にこれを試しても意味がありませんので、必ず空腹時に行ってください。

胃の中に水が溜まるのは冷え性だったり、運動不足の人に多いそうです。いつも体がだるいような感じで、症状がひどいと頭痛まで引き起こします。

下腹部がポッコリと出ているような方はこの水毒の可能性があります。

 

メニエール病も水毒

胃の中に水が溜まると体はそれを体外へ出そうとして、嘔吐したり目眩といった症状として現れます。さらに悪化してくると自分の周囲がぐるぐると回りだし、吐き気もひどくなります。

病院へ行けば「メニエール病」と診断されますが、原因は水毒にあります。

 

口の中は潤っていてものどが渇く

水分の代謝が滞っていると唾液の分泌は多いのにすぐにのどが渇いてしまいます。これは代謝機能の低下によって胃腸が衰えているためです。

また、痰が絡みやすい、下痢をしやすいといった症状も水毒による代謝の衰えが原因と考えられます。

 

他にもさまざまな症状が

このほか、アレルギー性の皮膚炎、リウマチ、喘息、女性では生理不順などは水毒が原因と考えられます。


水毒は冷えを引き起こし、代謝機能を低下させます。水毒が疑われたら、飲み水はぬるま湯にするとか、体を温める食材を選ぶなどして改善するのが良いでしょう。さらに軽い運動を日常の中に取り入れたり、入浴の際はシャワーで済ませることなく、しっかりとお湯につかるようにしましょう。

 

体の中だけ・・じゃない水と健康の問題


 

私たちは水を「飲む」以外でも日常的に利用しています。工場などの仕事上で利用する場合もあるでしょうが、一般的にはバスタイムに多くの水を使っています。

お風呂はお湯でしょ!という声も聞こえてきそうですが大きな意味での水ととらえてください。

 

最近ではこのお風呂で体や髪の毛を洗う時にシャンプーや石鹸を使わない洗い方が増えているようです。

「シャンプーを使わないなんて  臭いそう・・」

そう思う方もいるかもしれません。ところが、髪の毛の汚れや皮脂というものはお湯だけで8割以上が落ちてしまいます。シャンプーを使いすぎると頭皮に必要とされる常在菌までも洗い流してしまうため、皮膚が無防備状態となってしまいます。

 

さらに怖いのはシャンプーや石鹸に含まれる成分の一部が皮膚から体内にしみこみ、有害な菌を目覚めさせてしまうのだそうです。シャンプーなどない時代には発生することがなかった病気が、現代になって次々と発症する原因はこうしたことが原因と考えられています。

 

石鹸は悪い菌を退治するもの。私たちはずっとそう教えられてきましたし、体の脂は取り除かなくてはいけないと信じてきました。特に日本人はお風呂が大好きな民族ですから、毎日丹念に体や髪の毛を洗っています。

また、スポーツジムなどに通っている方はトレーニング後にシャワーを浴び、その際に石鹸を使うことがあります。朝活などでジムを利用した場合、早朝に体を洗い、夜にも体を洗うことになりますから、皮膚の表面は常に無防備状態です。

 

人の体も元をただせば自然の一部であり、ウイルスや細菌から身を守るようにできています。しかし、昨今の殺菌ブームにより必要以上に洗いすぎているため体は感想を補うために次から次へと皮脂を分泌します。その皮脂に雑菌がつくことによって嫌な臭いを発します。少しでも臭いに気が付くと洗い方が足りないからと・・。このような負のスパイラルに陥っているのです。

 

いきなり水(お湯)だけで体を洗い流すことには抵抗があるかもしれません。3日に一度のペースからはじめ、徐々に水(お湯)だけ洗浄の日を増やしていけば体も慣れてくると思います。むしろ、いきなり石鹸の使用を中止してしまうと常在菌の働きが十分ではないために体が臭います。どうしても顔はさっぱりと洗いたい。という人は重曹を使うことをお勧めします。

 

体を清潔に保つことは病気予防のためにも必要なことですが、洗いすぎはかえって病気を招くことになります。汚れを落とすという目的がいつのまにか良い匂いを体や髪の毛にまとうという行為になっていませんか。

 

アイソトニック飲料は体に良い?


 

一般的には「スポーツドリンク」と称されているアイソトニック飲料は、自動販売機でも手軽に買い求めることができるので、愛飲者も多いのではないでしょうか。

 

この飲料水には主に塩分と糖分が含まれていて、これによる浸透圧と人の体液の浸透圧とがほとんど同じであることが大きな「売り」となっています。簡単に言えば「水分を体に吸収しやすい飲み物」ということです。

ところが、スポーツのイメージが強いこの飲み物は人が体を動かしている様態ではほとんど吸収されないものなのです。実は人の体というものは運動時には体液の浸透圧が著しく低下してしまいます。したがって、運動の途中でアイソトニック飲料を飲んでも、十分な水運補給は期待できないというわけです。

 

「じゃあ、なんでスポーツドリンクなんて呼ぶの!」こう怒る人がいるかもしれませんが、(いませんか?)飲料成分に含まれる糖が疲れた体を癒す。というのがその理由のようです。(余計に怒りを買いそうな気が・・)

 

メーカー側はスポーツに最適です。などと宣伝していませんから、購買者が勝手にイメージ付けをしてしまったのでしょう。もっとも、メーカーは運動時に最適な飲料も開発していて、それがハイポトニック飲料です。

 

安静時にはアイソトニック、活動時にはハイポトニックを飲んでください。ということなのでしょうか。

 

しかし、どちらも糖分を含んでいることから、「糖質制限でダイエット」を行っている人からは敬遠されています。なんとなく健康に良いと思われがちなスポーツ系飲料ですが、よく中身を吟味する必要がありそうです。

 

おわりに

「はー 生き返る」

山下さんの奥さまはお薬を飲んだ後、2杯目の水を一気に飲み干してしみじみと言います。それを横目で見ていた山下さんが問いかけます。

「ところでさ、なんでそんなになるまで呑んだの?」

「ん~。あまり覚えていないけど・・・あ、そうそう。昨夜は会社の若い男の子たちも一緒だったんだけど、彼ら言葉の使い方がおかしくて」

「それで なんて言ってたの?」

「気が合うことを馬が合うって言うでしょ。その意味のことを水が合うっていうのよ。それは言葉がおかしいって言ったらさ、何だか議論が始まっちゃって、ついつい呑みすぎちゃったの」

「ん~。それってまんざら間違いでもないぞ 水が合うっていうのは土地になじむって意味もあるけど釣り合うとかなじむっていう意味もあるからね」

「え、そうなの? どうしよう。頭ごなしに間違っているって言っちゃった・・水に流してくれないかな~」

 

私たちにとって水はなくてはならないものです。また、日本は世界的にも類を見ない水に恵まれた国です。もっと水の力を信じて上手に利用したいものです。

 

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