パートナーとの関係性を「あなたの我慢」で続けて良いの?

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「うーん これは・・んふふ」

朝食の後、お茶を飲もうとしていた山下さん。何やら一人でつぶやいています。

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「なーに 気持ち悪いわねぇ」

山下さんの奥さまが眉をしかめて山下さんをのぞき込みます。

「え、いや 大したことじゃないんだけど ほらこれ見てみなよ」

そう言って奥様の前に湯のみ茶碗を差し出します。

「何? このお茶 味がおかしいの?」

「そうじゃないよ ほら 立ってるだろ 茶柱。 朝から縁起が良いだろ」

「えー、今時茶柱がどうのって・・ 実家のお父さんだって言わないわよ」

奥さまはあきれて言いますが、山下さんはまんざらでもなく

「いやいや、これはきっと大きな幸運の前触れに違いないよ。いよいよ順番が巡ってくるのかなぁ」

そう言っては顔をニヤニヤさせています。

「でも、それおかしいわよ」

「おかしくないよ 現にこうしてお茶の中に入っているんだから」

「おかしいわよ だってこれティーバックのお茶なのよ」

 

 

山下さんに幸運がやってくるかは定かではありませんが、私たちは生活していると何かしら前兆みたいなものを感じることがあります。

「あぁ、あの時のあれが。」などと後になって気が付くことも。

前兆には幸福のものもありますが、「夫婦の破局」につながるような前兆もあるようですよ。

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小さな不満が破局の前兆へ

 


 

お互いが気になり引き寄せ合って結婚したつもりなのに、いつの間にか溝のようなものを感じる。あれほど熱い感情を抱いていたのにいつの間にか温度差を感じるようになってしまった。

 

結婚してからある程度の年月を積み重ねていくうちにはこのような気持ちに陥ってしまう人もいるようです。「結婚生活の破綻」を迎えるまでには日々の小さな不満の積み重ねがあり、それがいつか爆発して破局に至ってしまいます。

 

実際に結婚している人を対象に「二人の間に温度差を感じるとき」というテーマでアンケートを取ると様々な不満を感じているようですよ。

 

スキンシップが無い

これは多くの夫婦が感じているようで、特に男性は「お母さんになった女性を異性として見ることができない」といった感情を抱いているようです。

勿論女性にしてみれば「だれがそのお母さんにしたのよ」と反論したくなりますよね。

 

そもそも男性は20代後半から性欲が衰えてきます。身体的な老化もありますが、社会的に様々なプレッシャーを受けるようになり、精神的に疲れがたまってしまうことも原因のようです。

ところが、女性は加齢とともに女性ホルモンであるエストロゲンが減少し、テストテロンという男性ホルモンが増加します。これにより性欲が高まってきます。こうしたお互いの体の変化がすれ違いをもたらすことになると言われています。

 

会話がなくなる

こどもが小さなころはその成長に合わせて様々な会話が繰り広げられるものです。しかし、子供が成長し独立などということになると、お互い何を話せばよいのかがわからなくなります。

パートナーの間に共通の趣味や関心事があれば家族構成に関係なく話題というものは見つけられますが、特に男性側が会社人間であった場合、その人の興味は会社の中だけ。奥さまがあれこれ話題を振っても反応に乏しく、返事を返すことすら億劫になってきます。

パートナーに何かしてもらって「ありがとう」の一言が言えない人はやがて会話ができなくなる。あるいはすでに会話のない関係かもしれません。

 

小さなことでも喧嘩になってしまう

始めのうちはパートナーのすることに違和感を感じ、そのうち段々と怒りに変わってつい文句が出てしまう。このように包容力が低下していると相手のやることなすこと鼻につくようになります。

 

現代は情報の時代で、日々様々なニュースで溢れています。しかし、そのどれをも手に入れようとすることには無理があり、必然と取捨選択をすることになります。自分が選択した情報を相手も選択するなどといった確率はとてもまれなことです。

そこから自分はこんな情報を持っているという優位性を誇りたくなり、相手の思考そのものをくだらなく感じてしまう場合があります。

 

自分は政治や国際情勢といった高尚な話題に関心を持っているのにパートナーはくだらない芸能人の話題なんかに夢中になって。と、見下した感情に支配されてしまいます。

こうなると日常の何気ないことも見下した感情と絡めて考えるようになり、たとえば相手が手にする雑誌を見て

「もっと国の行く末とか世界の貧困とかに目を向けられないものかねぇ」

などと軽く嫌味を言ってしまい、言われたほうもカチンと来て大きな喧嘩に発展してしまいます。

 

 

相手には相手の都合で興味や関心を持っているのであり、あなたが思う関心事は相手にとって既に興味を失ったことなのかもしれませんよ。

 

関心がないわけではないのだが

よく、パートナーのことを空気のような存在だ。などと言う人がいますね。

良い意味でとらえれば、肩ひじを張らずお互いがありのままを受け入れ、すべてに対して寛容でいられる状態のこととなります。

 

しかし、多くの場合この「空気のような存在」というのは横に居ても目に入らない。いわゆる無関心になってしまったことを指しています。

 

日本人の男性の多くが妻の髪形や服装が変わっても気が付かないと言います。これでは何のために一緒に生活しているのかわかりません。

 

 

どこかへ出かけると言っても行き先を聞いてくるわけでもない、帰りの時間を気にもしてくれない。

「どうせ何をやっても興味を持ってくれないのなら」

こんな感情に支配されたしまった日常はどれほどつまらないものでしょう。

 

なぜ日本の男性の多くが無関心になってしまうのでしょうか。

もともと男性は○○がこうだからその結果こうなったというような理詰めで物事を考えがちで、目の前の瞬間的な変化に対応することが苦手なようです。

それと合わせて明治以降脈々と伝えられてきた「男は質実剛健」という考え方に支配され、細かいことにいちいち目を向けたり、感情を極端に表現するのは格好悪いことと思い込んでいる節があります。

 

「あーこれ 凄くおいしい!」

心の中で感情のままに叫んでいる男性は意外にも多いのかも。

 

 

以上のような関係を当たり前のこととして放置しておくと、やがて望まない結果を引き寄せ後で後悔することになるかもしれませんよ。

 

当たり前のようなことが破局の前兆に


 

様々な不満に対してその都度対処できていれば最悪の事態を回避することができます。しかし、それを後回しにしていると取り返しのつかないことになるかもしれません。

 

自分さえ我慢していれば

何か不都合なことがあっても二人の関係性を壊したくないばかりに、言いたいことがあっても言葉を飲み込んでしまう。

こういうタイプの人は基本的に優しくて、周りに気を使える人が多いようです。

 

その人がその我慢の内容を納得しているのなら良いのですが、本当は我慢などしたくないのに自分を抑えることで波風を立てずに済む。そのような我慢はどこかで限界がやってきます。

むしろ、我慢することで問題から逃げていることになりますので、いつも同じようなことを言われ、毎回嫌な思いをしながら従うことになってしまいます。

 

例えばあなたが我慢し続けている側だとしたら、相手は「あなたに我慢させる権利をいつでも得ている」ということになります。

 

「自分さえ我慢すれば」という考えは一見美徳のように思えてしまいますが、自分だけでなく、相手にとっても正常なパートナーシップを築くうえで障害となっているのです。

 

「こどものため」は問題をぼやかしてしまう

パートナーに不満があっても家族を壊したくない。こどもに寂しい思いをさせたくない。自分の一言でこどもの未来を台無しにしたら。

 

愛するこどもを大事に思う心は理解できますが、これも問題から目を背けているにすぎません。

 

本当は「自分はどう思うのか」に向き合わなければいけないのに「こども」を理由に考えるのをやめてしまっているのです。

 

パートナーとの関係性は二人の問題であって、そこにこどもを介在させるというのは問題をが何であるのかが見えなくなってしまいます。

 

関係性がうまくいかないのは相手の態度なのか、自分の理解不足なのか。話し合う機会を持たないことによるものなのか、相手が話を聞こうとしないのは何が原因なのか。

こうしたことを冷静になって整理していくうちに解決の糸口は見つかってきます。

 

しかし、「こどものために我慢」は問題を整理する機会も失ってしまいます。

 

誰かに聞いてもらいたいけど

友達に不満や愚痴を聞いてもらい、アドバイスをもらって問題に対処できた。こういった経験を持つ方多いと思います。

大抵は同じような問題や悩みをその友達も抱えたことがあって、相談されても特別重くは受け止めないからでしょう。

 

しかし、相談の内容が夫婦関係のこととなると気軽にああすれば良いとかこうした考えはどうかなどとアドバイスしにくいものです。

また、相談する側も自分の家の恥をさらしているようで、洗いざらい打ち明けることに躊躇してしまいます。

 

そもそも、腹を割って話ができる友達がいない。という人もいるでしょう。

かといって親にそんな話を聞かせたら悲しい思いをさせてしまう。そう考える人もいるかもしれません。

 

夫婦の問題でなくても直接誰かに相談を持ち掛けるのは苦手という人もいるでしょう。そのような場合、ネットの中に救いを求めるという手もあります。ネットの中には様々な質問と回答が溢れています。その中には自分の境遇と似たようなものもあるかもしれません。

家族の絆、夫婦の絆。もっと大切な「あなたの幸せ」


 

パートナー間の不満や、そこから派生した問題は、二人の良好な関係性を維持していくためにはできるだけ解決に向けて努力したいものです。

 

けれども、そこに「今の生活を維持したい」あるいは「自分を抑えて家族を守る」という考えが先行していては、そこにあなたが存在しないことになってしまいます。

 

 

あなたという存在はパートナーと出会う前から存在しています。したがってあなたを最も理解し、暖かく抱擁し慰めてくれるのはあなた自身です。

 

もしもパートナーとの関係性が「あなただけの我慢」によって維持されているとしたら、最も信頼できるはずの自分自身を裏切っていることになります。

 

 

わたしたち一人一人は間違いなく幸せになるために生まれてきたのであり、幸せになることは権利などではなく、義務であることを忘れてはいけません。

 

最後に出す答えは「どちらの選択が自分にとって幸せ」になれるかなのです。

 

おわりに


 

「でもさ、茶柱なんかに頼らなくても こうやって普通にでいられることそれ自体がラッキーなことかもしれないわよ」

奥さまが山下さんを説き伏せるように言います。

「まあ・・確かにね。それこそ毎日空からロケットが降ってくるような句にだってあるんだからなぁ」

そう言いながら椅子から立ち上がろうとした山下さん。そのまま動きを止めて

「ん、ちょっと待てよ さっきのが茶柱じゃないとしたら あれは何なのさ」

それを聞いた奥さま。急にパタパタと今に向かい

「あら、もうこんな時間 さ、早くしないと遅刻するわよ」

 

今日も腑に落ちないままの山下さんですが、こんなやり取りに何となく幸せを感じてしまいました。

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